虹の生え方

朝起きたら大変な風雨だったのが
みるみる止んで窓を開けたら虹があった。
仕事に行くにはだいぶ早い時間だったけれども、
もっと虹が見えるところに行こうと風にあおられながら自転車を出したのでした。
遠回りに職場に向かいながら
虹の仕組みを反芻しながら
うろうろしている間に
虹は見えなくなってしまった。


人間の可視域がもっと広かったら、
かなり違った感じの虹が空に架かってみえるのでしょうなあ。
…いやどうなんだろう。
そうでもないかもね。
少なくとももう少し幅広でしょう。


残念だなと思って川沿いの道を今度は太陽のほうに向かって自転車を漕ぎ出す。
増水した川の土手に鴨たちと鷺たちがお行儀よく並んでいた。
所在無げだ。
ちょっと仲間入りしたい。