泡仮面出ます

洗顔中に顔を泡だらけにして坊の前に行ってみた。
彼は赤ちゃんなりの力で曖昧な表情を浮かべ、私をじっと見た。
10秒くらいして薄ら笑いした。
目線は逸らさない。
何かを認識したんだろうなあ。
私も真っ白な顔で薄ら笑いを返して洗面所に戻った。


こうやって坊の反応を見るのはいちいち面白い。
まずは目と目を合わせるのがコミュニケーションや認識の第一歩であるのがよく分かる。
生まれてから3年間ほどの記憶を失くしていってしまうのはとてももったいないと思う。
自分が何もできないところから始まったんだということを覚えていれば、
もっと謙虚に真摯に物事に向き合えるのじゃないか、
なんて偉ぶってみても、なんせ、顔が泡だらけだからね。