直線たちが通り過ぎる

土曜日に散歩をしていたら猫が2匹平行に並んで寝ていた。べろーんとね。
それを見て相棒と並行の話になり、
さらに相棒は真の直角はあるのかと言い始め、
"真の"はないんじゃないかと私は深いようで浅いイデアな主張をして
どうやれば直角が作れるか考えながらパン屋に入り、
結局揚げたてカレーパンを前にした時、真の90度は消え失せた。


平行というものを小学校で習った時、
どこまでいっても交わらないニ本(かそれ以上)の線を見せられた。
それと同時にのばしていったら交わるであろう二本の線も示された。
教科書にもたくさん線が引いてあって、
どれとどれが平行かな?なーんて書いてあったような気がする。
私はむしろ平行じゃない線の方が気になった。
どの辺りで交差するのだろう。
想像で延長線を引く。
隣の机くらいかな。もうちょっと先かな。
そう考えていると教室中に線が走っているように見えてざわざわした。
だいたい交わったところで線は終わりではなくて、まだずっとのびていくのだ。
しばらくはノートに線を書くたびに、
この5cm程度の黒い棒の来し方行く末をちらっと思ってまたざわっとした。
ずっと、とか、どこまでも、という拡がりが子どもながら怖かったんだなあ。
今も怖いですけれども。
ノートの黒い棒は直線たちの痕跡。
無限のはしっこに触った子どもの頃を思い出したのでした。


猫かわいかった。。。
あんな並行なら諸手を挙げて迎えようではないかー。