こちらこそ光栄でした

今冬は雪が降らないなあと思っていたら降りました。
火曜日にたまたま相棒が夕方早く帰ってきて「雪だよ」と。
おぅおぅと見るとみるみる家々の屋根が白くなり、
日も落ちてすっかりモノトーンになったのでした。
2〜3時間で止んでしまいましたが雨にも変わらず寒かったので
次の朝まで残っていました。
雪国が長かった私はこのくらいじゃ物足りないという気持ちと
このくらいでちょうどいいという気持ちが出たり入ったり。
そう思っているくらいがやっぱりちょうどいいのでしょう。


そんな寒い夜はホットカーペットにごろんと読書。
皆川博子さんの『開かせていただき光栄です』を読みました。
この方の本はいくつか読んでいると思うのですが題名が思い出せない。
とにかく妖しくて怖い。
今回も久々にそんな気分になりたくて本屋さんで衝動買い。
(解説が有栖川さんだったし)
16世紀のロンドンで起こるやや猟奇な殺人事件のお話でした。
妖しくて怖くはなかったけれども(!)どんどん読まされて心は近世へ。
最後のオチは「あるよ!ミステリーでよくある!」というやつなのに
私は全く思いもよらなかった…。
そうだよね。最初にそれを疑ってよかったのに、あー。


ためらいもなく連れて行ってくれる本です。
それに文章がとてもきれい。
言葉遣いというものは本当に重要なものです。


今夜は帆立ご飯を食べる予定。


開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-4)